2023.04.24
ハノイには、世界でも珍しい「女性博物館」があります。
近年国内外からも注目されている人気観光スポットで「どんなところだろう」と気になる方もいらっしゃるかともいます。
今回は、ハノイの女性博物館についてご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
ハノイの女性博物館~施設情報
施設名 |
ベトナム女性博物館 |
英名 |
Vietnam Women’s Museum |
電話番号 |
(024)38259936 |
住所 |
36 Ly Thuong Kiet Ward, Hang Bai, Hoan Kiem, Hanoi |
アクセス |
鉄道ハノイ(HANOI)駅から0.8km タクシーは5分 |
営業時間 |
8:00~17:00 |
公式HP |
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入場料 |
大人:3万ドン |
事前予約 |
個人の場合は不要 |
女性博物館には「アオザイ」が展示されている
女性博物館はベトナム女性の博物館で、展示されている資料は約2万8000点です。
たくさんある歴史の中でもひときわ目立っているのが、ベトナム民族衣装のアオザイです。
もともと18世紀ごろに清朝から輸入された「チャイナドレス」が起源で、現代ではベトナムの気候や風土に合うようにスリットが深いデザインとなっています。
アオザイの刺繍は美しく、とても見ごたえがありますよ!
山岳民族衣装の展示
女性博物館では、アオザイだけではなく山岳民族衣装も展示されています。
山岳民族衣装とは、ベトナムの山岳地帯で暮らしているモン族、タイ族などの少数民族の衣装です。
この衣装には、ろうけつ染めによる布地や刺繍が施されているなど、かなり珍しい手法で作られているので、女性博物館に行ったら絶対に見ておきたい場所でもあります。
(※ろうけつ染めとは…ろうそくのロウを使った染色法)
ベトナムの生活風景
女性博物館では「家庭の中の女性」コーナーがあり、夫婦の寝室を再現されていたり、結婚式に着る衣装が展示されています。
映像では、実際の結婚式の様子も見ることが出来ますよ。
ベトナム戦争の歴史
女性博物館には、ベトナム戦争の歴史についても展示されています。
知っている人も多いかと思いますが、ベトナムでは1960~1970年代に「ベトナム戦争」という悲しい歴史があります。
戦争では主に女性が参加されていて、たくさんの人が傷ついて亡くなりました。
ベトナムが完全に独立したのは1976年で、それまではいろいろな国から干渉を受け続けていたのです。
独立するまでには大きな戦争をたくさん経験して、多くの犠牲も出ました。
しかし、現在では様々な文化が融合している国として、近代化が進んでいます。
ベトナム戦争による影響はかなり大きく、現在でもその爪痕が残されていますが、国民は毎日前を向いて力強く生きているのです。
女性博物館では、当時の様子が書かれているだけではなく銃を持った10代の少女の写真をはじめ、実際に地下壕で使われていた道具や、家族に送られた手紙も展示されています。
聖母道の展示
ベトナム独自の民間信仰である「聖母道」の展示もされています。
こちらのコーナーでは、祭壇で聖母道の「シャーマン」が儀式をしている様子が展示されていて、ゴールドと赤がひときわ目立っています。
飾り付けもかなり豪華で、じーっと眺めていると時間を忘れそうになるほど美しいです。
その他展示物
その他にも、漁業に欠かせないと言われているカゴや、お米の栽培で使うものなど、昔の生活では必須だった道具が並べられています。
子どもの民族衣装や小道具は思わず「可愛い」とつぶやいてしまうほど。
道具だけではなく、実際の写真などを見て楽しむこともできますよ!
ベトナムは女性の飛躍先進国
ベトナムに行くと、働いている姿をみるのは女性ばかりで、道に座り込んでのんびりしているのは男性という風景が目につきます。
ベトナムでは半数の女性が社会へ進出しており、活躍しているのが一般的なのです。
このように、女性が活躍する国になったのは、昔ベトナム戦争で女性たちが戦争に立ち向かい活躍していたという背景があり、現代でも根強く残っていることも理由の一つです。
ハノイの女性博物館は、このように昔から女性が活躍していることがよく分かる施設です。
まとめ
ハノイの女性博物館について紹介いたしました。
女性博物館では、ベトナム人女性がどのような活躍をしていて、その功績を残しているのかなどがわかる施設です。
きれいなアオザイをはじめ、山岳民族衣装やベトナム独自の民間信仰「聖母道」、昔から使われていた生活道具など、この施設1つでベトナムの歴史の多くを知ることができます。
気になっている方はぜひ行ってみて下さいね!