2022.09.21
ベトナム語を学習しようと思っても、文法や発音が難しいイメージがあって、なかなか最初の一歩を踏み出せませんよね。この記事では、ベトナム語の文法や発音の基本や、ベトナム語が難しいと言われている理由について解説しています。
ベトナム語の文法
難しいと言われているベトナム語ですが、実はベトナム語の文法はそれほど難しくありません。それでは、理由を解説します。
ベトナム語の語順はSVO
ベトナム語の文法は、英語のSVO(主語+動詞+目的語)の語順と同じです。義務教育から英語を学んでいる日本人にとっては、なじみやすいのではないでしょうか?
例文を挙げると、以下のようになります。
「私は日本人です」
Tôi là người Nhật Bản(トイ ラー グイ ニャッバン)
「私は英語が話せます」
Tôi nói tiếng anh được(トイ ノイ ティン アイン ドゥーク)
「メニューを見せてください」
Cho tôi xem menu(チョートイ セム メニュー)」
「私はビールを飲みたい」
Tôi muốn uống bia(トイ ムオン ウオン ビア)」
過去形や未来形の代わりに単語を使う
英語は、文章を過去形にするときには、単語が変化します。中には複雑に変化する単語もあって、覚えるのが大変ですよね。
ベトナム語は、過去形にするときでも動詞は変化しません。未来形なら未来形を表す単語を、過去形なら過去形を表す単語を文章に入れるだけでOKです。
たとえばベトナム語で「私はベトナム語を勉強した」と言いたいときは、過去形を表すđã「~した」を入れて、
Tôi đã học tiếng việt
と言います。
ベトナム語の発音
それでは、ベトナム語の発音はどうなのでしょうか? ベトナム語の発音は、音が日本語や英語とまったく違うため、難しいと感じる人が多いです。
ベトナム語の母音は12個ある
日本語の母音は5個ですが、ベトナム語の母音は12個も「a â ă i y u ư e ê o ô ơ」あります。なので、それだけ発音が複雑になります。ベトナム語初心者だと、聞き取るだけで一苦労なんですね。ときには、上級者でも早口で話されると聞き取れないこともあります。
ベトナム語には声調がある
声調とは声の調子のことで、ベトナム語にはあって日本語にはありません。音の高低リズムのようなもので、声調によって単語の意味が変わることもあります。
ベトナム語の声調は以下の6種類です。
1. Không dấu:La(ラ→) 平坦な声調
※ 記号なし
2. Dấu sắc:Lá(ラ↗) 上昇する声調
※記号 (´)
3. Dấu huyền:Là(ラー↘) 下降する声調
※記号 (`)
4. Dấu hỏi:Lả(ラー↺)平坦からゆっくり下降して上昇する声調
※記号 ( ’ )
5. Dấu ngã:Lã(ラー⤴) 平坦から急に少し上昇する声調
※記号 (~)
6. Dấu nặng:Lạ(ラー↓) 平坦から急に下降する声調
※記号 ( . )
最初は声調を聞き取るのが大変かもしれませんが、多くのリスニングを重ねて耳を慣らしていきましょう。
ベトナム語が難しいとされている理由
発音や声調の他に、ベトナム語が難しいとされている理由を解説します。
教材が少ない
まず、ベトナム語の教材が少ないことが挙げられます。英語であれば、日本でも教材をたくさん揃えられますし、街の英会話スクールやオンライン英会話で学習することもできます。
しかし、ベトナム語は学習する場がほとんどないので、基本的に独学となってしまいます。
そのため、学習をするハードルが上がってしまうんですね。
方言がある
ベトナムには北部、中部、南部の方言があります。日本語の関西弁のようなものですね。ベトナム人同士なら多少の方言があっても意思疎通は可能ですが、外国人からすると方言は聞き取りが難しいようですね。
まとめ
ベトナム語の文法や発音について解説しました。ベトナム語は、文法は英語と同じなので日本人にとっては簡単ですが、発音や声調は日本人には耳慣れないものとなります。最初のうちは聞き取るのが大変かもしれませんが、リスニングを重ねて耳を慣らしていきましょう。