最近、街でベトナム人を見かけることが増えていませんか? この記事では、近年日本で働くベトナム人が増えている理由について解説しています。技能実習制度の法改正や留学生の増加、給料の格差などがその理由になります。ぜひ参考にご覧ください。

技能実習生の増加


日本には人手不足を解消するために「外国人技能実習制度」といって、外国人が報酬をともなう技能実習を行う制度があります。この制度は2017年に改正され、介護などの職種追加がされました。実習期間の延長や、受け入れ人数枠の拡大も行われました。

また、以前は中国からの技能実習生が大半でしたが、近年の中国の経済発展にともない、中国からの技能実習生は減少傾向にあります。その代わりに、多くの日本企業はベトナムからの技能実習生を受け入れるようになったのです。

留学生の増加

日本政府は2008年に「留学生30万人計画」を公表し、留学生のビザを緩和しました。その結果、多くの外国人が日本に留学に来るようになりました。

また、日本では留学生でも週28時間、休暇中は40時間アルバイトができることも人気の理由です。経済的にあまり余裕のないベトナム人は、留学中に日本で働くことによって、学費や生活費の一部を工面することができます。そのため、留学先として日本を選ぶベトナム人が多く、卒業後は日本企業に就職するベトナム人も増えています。

親日家が多い

ベトナムには、多くの日本企業や日本製品が進出しています。とくに、ベトナムはバイク社会なので、ホンダやトヨタを知っている人も多く、日本に親しみを感じている人も多いのです。

また、ベトナムでは日本のアニメや漫画も人気です。「ドラえもん」や「名探偵コナン」、「ONE PIECE」はベトナムでも有名です。日本のアニメを見て育った世代は、自然と日本に親しみを感じるのですね。

給料の格差

ベトナムと日本の給料格差も、多くのベトナム人が日本に働きに来る理由の1つです。ベトナム統計総局による「2018年版ベトナム家計生活水準調査報告書」によれば、ベトナムの1人当たり平均月間所得は、約18,000円です。

厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」では、日本での大学卒の初任給の平均は、男性で21万2,800円、女性で20万6,900円でした。ベトナムと日本での給料を比較すると、日本のほうが10倍以上も高い結果となっています。

そのため、日本に出稼ぎに来て、給料をベトナムに送金するベトナム人も多いのです。ベトナム人の海外からの仕送りがベトナム経済を支えている面もあるので、ベトナム政府も積極的に人材を海外に送り出しています。

ベトナムの地方には仕事がない

ベトナムの地方にはあまり仕事がなく、多くのベトナム人が都心部に出稼ぎに出ています。国内への出稼ぎだけでなく、海外への出稼ぎを考える人も少なくありません。近年では、多くのベトナム人が技能実習制度を利用して日本に来ています。ときには、借金をしてまで日本に働きに来るベトナム人もいます。

価値観が似ている

ベトナム人と日本人の価値観は似ています。ベトナムでも日本と同様に仏教が浸透していますし、年長者を敬うという傾向も同じです。また、ベトナムも日本と同様に縦社会なので、日本で働く上で、価値観が似ていて働きやすいというメリットがあるのでしょう。

まとめ

日本で働くベトナム人が増えている理由をご紹介しました。給料の格差やベトナムの地方に仕事がないことに加えて、2017年度の技能実習制度の改正などが理由にあげられます。

また、留学で日本に来るベトナム人も多く、多くの学生はアルバイトと学業を両立しています。そして、卒業後は日本企業で働くベトナム人も少なくありません。これらの理由から、日本で働くベトナム人が増えているんですね。

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