ベトナムの代表的なファッションといえば女性であればアオザイが思いつくかと思います。
私達日本人もファッションには敏感で海外で流行したものを取り入れたりとサイクルがとても早いジャンルです。

ベトナム国内のファッションに対する意識

では、ベトナムはどうでしょう。実はベトナム国民の美意識も年々高まってきています。

英国のグローバル市場調査会社MINTELによると、ベトナムの化粧品市場はすでに約23億米ドルに達していると言われています。一方、米国のNIELSENの調査によれば、ベトナムの消費者の化粧品への支出はタイと比較すると約1/4に過ぎず、さらなる成長の可能性が期待されています。

こうした市場拡大だけでなく、近年では多様化も進んでいます。
ベトナムのファッションについては、新品や高級感を重視する人が多い傾向がありますが、最近では若者を中心にビンテージやレトロなスタイルが流行してきています。

その一例として、ベトナムのスニーカーブランド「ANANAS」が挙げられます。ANANASは、自社で10店舗を運営しており、手頃な価格設定で10代・20代の若者に人気があります。特に2019年に発表された「Vintas Saigon 1980s」というラインナップは、その名前の通り、1980年代のサイゴン(ホーチミン市の旧称)をテーマにしています。

Z世代をメインターゲットとするこのブランドは、レトロなイメージが魅力的と感じられているようです。同様に、「Cong Ca Phe」というカフェチェーンも、1980年代前後のハノイの雰囲気を持つ内装で多くの若者を惹きつけています。

このカフェチェーンは、ベトナム全国に60店舗を展開し、韓国やマレーシアにも進出しています。

古着屋ヴィンテージなどレトロな志向も人気に?

ベトナムでは、これまで古着屋があまり見られなかったのですが、最近では都市部のおしゃれな若者をターゲットにした古着屋の広告が、インスタグラムなどでよく見かけられます。

若者たちは、サステナビリティーを意識して「古着を買うことがかっこいい」と感じているようです。日本でも、若者の間で1980年代のDCファッションの反動として1990年代に古着ブームがありましたが、ベトナムでも似たようなことが起こるかもしれません。

ベトナムでは、BTSやBLACKPINKなどの韓国アイドルグループが人気で、ファッションにも大きな影響を与えています。この現象は、単なるレトロ志向のブームというよりも、美意識が多様化し、各人のセンスで選択できる幅が広がったことを示しているようです。

SNSが流行を加速させる要因の1つに

また、情報の流れが速くなったことも影響しています。ベトナムには6,000万のFACEBOOKアカウントが存在し、SNSの影響が強いですが、それに加えて最近ではNETFLIXやSpotifyなどの外資系サブスクリプションサービスも浸透しています。

感度の高い若者たちは、ハリウッド映画や韓国ドラマをリアルタイムで楽しんでおり、海外トレンド情報の影響を受けやすいです。これが、ファッションや美容関連市場に大きな影響を与えています。

このように、ベトナムでは経済成長とともに消費者の趣向が多様化しており、今後もこの傾向が続くと考えられます。ベトナム市場で商品やサービスを展開する場合、以前よりも綿密な情報収集と正確な市場動向の把握が重要になるでしょう。

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